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バンコク炎上3;CTW付近

今回のバンコク騒乱の発端は、今年2月26日にタクシン元首相の個人財産の一部(凍結資産約760億バーツ)、464億バーツが不正蓄財と没収との判決が出たことによる。

法学者5名が連名で批判声明を出す、不可解な判決内容だった。

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(出典→http://sankei.jp.msn.com/photos/world/asia/100226/asi1002262316010-p1.htm

赤シャツ(反独裁民主戦線;UDD)はこれをきっかけに3月14日から、王宮前広場にて大規模な反政府集会を行う。赤シャツ支援者から集めた金で、主にタイ東北部からタクシン派農民などがバンコクに集まった。

スローガンは「ソンクラーム・チョン・チャン」=階級闘争。

要求は【即時の下院解散・総選挙】だ。

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(写真出典→
http://sankei.jp.msn.com/photos/world/asia/100322/asi1003222223002-p1.htm)

デモの初期段階ではデモ参加者から採血して、その血を首相府周辺にばら撒いたり、丸坊主になって意志を現す程度だったが、政府は無視した。

赤シャツのデモ隊は次第に行動がエスカレートしていく。バンコク都内中心部の大通りは、大量のデモ隊の行進で度々麻痺した。

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(写真出典→
http://sankei.jp.msn.com/photos/world/asia/100320/asi1003201327001-p2.htm

4月3日より、セントラルワールドCTW周辺(ラチャプラソン交差点付近)での路上集会が始まる。日本で言うと東京の銀座のようなところで、BTSチットロム駅が最寄り。

タイ最大、アジアでも何番目かに大きいこのショッピングセンターのCTWがあり、ここの南端にタイ資本の高級デパート;ZEN、中央に小売りの集合体を挟んで、北端に伊勢丹が入っている。

デモ隊の道路選挙で、その周辺の商業施設やホテルは、営業休止に追い込まれる。

CTW前には、ビアガーデンやイベントが出来る広場があるので、集会には向いている。

さらにここは黄色(政府派)の支援者の影響が強い地域(タクシン政権を崩壊させたクーデターの影の首謀者とされるプレム枢密院議長と関係が深い)。赤シャツがここを占拠すると、彼等に経済的損失を与えるという目的もあるらしい。

やがて赤シャツは、デモ隊をCTW周辺(ラチャプラソン交差点付近)と、ラチャダムヌン通りのパンファー橋(ボートの西の発着場;バンコクで1番高い山プー・カオ・トーンの麓)2会場で抗議活動を開始する。


最初の武力衝突がおきたきっかけは、親タクシン&UDD=赤シャツ系衛星テレビ局ピープルズ・テレビジョン(PTV)の信号が遮断されたことから。赤シャツ幹部数人が国会内に入って逮捕される。これで一気にヒートアップ。

4月10日、政府は赤シャツデモの強制排除を行い、ラチャダムヌン通りのパンファー橋では激しい武力衝突がおきる。この過程で日本人カメラマンを含め死者21人、負傷者850人以上が出た。

再び赤シャツは、デモ隊をCTW周辺(ラチャプラソン交差点付近)に集約する。

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(写真出典→http://www.newsclip.be/blog/photos/img/27135_mainimg.jpg

大きなステージをつくり、デモ参加者の意志を高める演説を行ったり、飽きさせないよう生バンドのカラオケ大会(ディスコ化)などやっていた。

全世界の赤シャツ支援者向けのホームページは、その様子を生中継(笑)
http://www.uddthailand.com/

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(のちに放火・崩落するCTWのZEN前にて。写真出典→http://www.newsclip.be/blog/photos/img/27135_img03.jpg)

ここから近いシーロム通りにあるバンコク銀行本店をも目標に定め、集会に適したルンビニ公園までのを占拠する。

こうして赤シャツのデモ隊は、北はプラトゥナム市場があるペップリー通りとラチャダムリ通りのラチャプラロップ交差点から、そのままラチャダムリ通りを南下、ルンビニ公園とラマ4世通りのサラディーン交差点等、その他、数カ所を占拠する。

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(写真出典→時事通信のwebから)

政府は赤シャツの活動資金が、タクシン一族の企業から出ているとして何社かの資産を凍結したが、効果はなかったようだ。デモ隊はますます先鋭化していく。


5月5日頃、アピシット首相は「11月14日の総選挙を含む和解に向けた5項目のロードマップ」を発表。しかし肝心の与党(黄色)からの「解散・選挙をすると勝てない」等と賛成を得られず、赤シャツからも突き返された。

赤シャツは「治安担当ステープ副首相が、4月10日の強制武力排除の責任を取って警察に出頭・逮捕されれば、ラチャプラソン交差点占拠を解散する」と提示する。

今度は政府側は「今年11月14日総選挙の話はやっぱ撤回する」といい、本日(5/12日)デモを解散しなければ、強硬な対応をするぜ」と警告。

さらに「CTW周辺(ラチャプラソン交差点)の電気・水道などのインフラをストップ。携帯電話の電波もストップ、食べ物の供給も絶つ」と宣言。

タイ国軍は赤シャツデモ隊占領地区を包囲する。デモ隊も大量の古タイヤを組んでバリケートを完成させる。

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(てもり氏撮影)

だが軍にも警察にもタクシン派がいるわけで、タクシン派が占拠する地域への差し入れはほぼ自由。電気はないが水は消火栓から供給できていた。

そんな中、赤シャツの武闘派司令官とも言われるセー・デーン陸軍少将(休職中)が、海外メディアとのインタビュー中に頭部を狙撃される。

以後、軍と小競り合いが続き、非常事態宣言発令が発令される。ルンビニ公園に面するドゥシタニホテルに2発のロケット推進擲弾が撃ち込まれる。

セー・デーン陸軍少将は17日朝に死亡。この日、政府はCTW(ラチャプラソン交差点付近)他を占領している赤シャツに対して強制排除を通告。

Map
(出典→http://www.th.emb-japan.go.jp/jp/news/100518map.pdf)


軍と治安部隊による赤シャツデモ隊強制排除は5月19日の朝。

早朝、サラデーン交差点(ルンピニー公園)に作られた赤シャツデモ隊バリゲードを、軍の装甲車が突破したのを合図に始まった。各地では事実上のゲリラ戦が続く。銃撃戦やらタイヤを燃やす黒煙がバンコクの空を覆う。

昼過ぎ、赤シャツのリーダーのひとり;ナタウット氏が「終了・投降宣言」して、デモ隊は解散する。

戦闘の模様は、boston.comの写真がスゴイ。
http://www.boston.com/bigpicture/2010/05/protests_turn_deadly_in_thaila.html

15時頃、赤シャツデモ隊の居残り者が、CTWにプロパンガスやダイナマイト等を放り込んで放火。続いてサイアムスクエアのサイアム映画館等も放火される。黄色派放送局チャンネル3、クロントイの発電所等も放火される。CTWのうち、《ZEN》は8階まで火が上がり、深夜に崩壊した。

(誰かが作ったyoutube)

5月19~20日未明、戦勝記念塔(アヌサワリー・チャイ)の若者向け雑居ビルのセンターワンとその隣のビルが焼失する。CTWのラチャダムリ通りを挟んで反対側にある大型スーパーのBig-Cも放火された。

放火されたのはおよそ34箇所(16件は銀行)で、いづれも反タクシン派が関連する建物である。暴徒が放火・・・ではなく計画的な放火に思われる。

・セントラルワールド(伊勢丹を除く)
・サイアムスクエアのサイアム映画館と一部の商店
・ラマ4世通りのテスコ・ロータス
・バンコク銀行の支店
・カシコン銀行の支店
・クルンタイ銀行の支店
・サヤームシティー銀行の支店
・首都電力公社クロントゥーイ事務所
・戦勝記念塔のセンターワン
・ディンデン地区のセブンイレブン
・タイ証券取引所(SET)ビル
・テレビ局チャンネル3・・・・・などなど。

※銀行はタクシンの資産を凍結している。

ちなみに国際社会はタイ政府には批判的。なぜこのような事態に発展したのか、よく分析している。

5月17日に国連のピレイ人権高等弁務官が、赤シャツデモ隊と軍の衝突で多数の死傷者が出ているタイ情勢について声明を発表を無視したことも非難される対象のようだ。

(政府が設定した赤シャツの占拠地域からの撤退期限が過ぎたことで「状況が制御不能に陥る危険性が強い」と指摘し、これ以上の犠牲者を出さないため、双方に実力行使の自制や話し合いによる事態打開を求めた)

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さて・・・

バンコク滞在3日目の5月23日。

まだ外出禁止令は出ているものの、テレビを見ていると、大勢のボランティア清掃員がCTW周辺(ラチャプラソン交差点)に集まっている。

ネットをみるとボランティア清掃員を募集していた。

ちょっくら、行ってみるか!

幸いにも511のバスがすぐ来た。試しにCTWに隣接する「プラトゥナム地区」の名を車掌に告げて20バーツ札を出したら、問題なく切符と釣り銭をくれた。

行けるじゃん。

511のバスは東バスターミナルに行くやつで、ペップリー通りをプラトゥナムのラチャプラロップ交差点で右折、ラチャダムリ通りのCTWの前を通り、(デモ隊メインステージ付近)ラチャプラソン交差点で左折、ラマ1世通りをBTSに沿って東へ・・のルート。だがラチャダムリ通りが通行止めなので、そのままペップリーを東へ進むルートに変更されていた。

プラトゥナムで降車し、車両通行止めのラチャダムリ通りには、野次馬やらボランティア清掃員がわらわらいた。

いつもはバスやタクシー、乗用車で身動きがとれないほど混雑するラチャダムリ通り。ああ、こんなに広い通りだったんだぁ。

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(プラトゥナム交差点からラチャダムリ通り、デモ隊メインステージ付近=ラチャプラソン交差点をみる。右手に放火されたCTW、左にBig-Cがある)

センセーブ運河を渡り、CTWに近づく。

ふと左をみると《ドラゴンシーフードレストラン》のみ、消失。周囲の建物は全くの無傷である。放火された店と放火されない店があるのが不思議。

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CTWやBig-Cの手前で、ボランティア清掃員が道路掃除をやっている。5/21あたりから軍の管理から離れたため。バスもBTSも5/22あたりから時間の制約はあるものの、概ね平常運行。

2ヶ月に及ぶ赤シャツの籠城で、道路は生活臭もゴミもすごい。さらに木や竹のバリケードの残骸まである。

タイの2チャンネル(pantip.com)も清掃を呼びかけていたようで、かなりの若者が参加していた。身なりの良い若者が多いので、彼等は反タクシン派かもしれない・・?

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ヒマだしただの野次馬では悪いので、私も清掃活動に参加した。

渡されたのはバケツにご家庭用台所洗剤他。これで道路を洗う(苦笑)。 参加者に聞くと、この道を洗うのは3度目。とにかく臭いと炭化したものが取れないと言う。

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清掃以外にも自家用車で乗り付けて、お弁当や飲み物を無料で配っている人も大勢いた。

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差し入れはボランティア清掃員だけではなく、交差点を警備する兵士にも。水や食料の他、何故か花などの差し入れが届く。

タイはお布施文化が根付いているせいなのか、タイ国軍兵士はどんどん受け取る。

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CTWの、ラチャダムリ通りを挟んで反対側に、大型ディスカウントストアーの《Big-C》がある。経営はCTWの《ZEN》と同じセントラルグループ。

《ZEN》が放火されたなら、「同じグループのBig-Cも放火されるか?」と思っていたところ、19日の未明に放火された。8時間燃えて鎮火とか。

正面玄関、商品搬入口が激しく焼けたようで、外装は煤だらけ。横からみると2〜3階部分のガラスが内側から割れているので、館内全体に回ったようだ。

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(つづく)

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